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国と地域政治や文化術法形態様々な術者人ならざるもの


【国と地域】
四つの大きな島と、四つの小さな島や群島で構成される事から「八島(やしま)」と呼ばれる。

≫鎮西(ちんぜい)
西方の島。「禍つ日」よりもはるか昔に南蛮との貿易が盛んだった事から、「護国の祝(ごこくののり)」によって封国となった今もごく限られた港で大陸との交易が行われている。とはいえ相手国はニーダーラント1国に限られており、便も年に一度程度である。
字府があるのはここ。
北の海には「壱岐・対馬」、西南には「内南(うちなん)群島」がある。

≫秋津(あきつ)
中央に位置する、一番大きく長い島。中央からやや西に常建。やや東に豊島がある。別名「本土」。
豊島以東では機械産業が盛んで、機能性の面から和装よりも洋装の人が多い。
若凪が秋津の西、東北に内尾久がある。
はるか南方の海上に「南洋(なんよう)群島」がある。

≫伊予(いよ)
鎮西の東、秋津の南にある島。秋津からは大きな橋がかかっているが、鎮西への内海は潮の流れが複雑な為、船でしか行き来できない。

≫模後(もしり)
北方の島。厳寒の地で、冬には流氷が見られたり、変わった生物が生息しているなど、他の島には無い特徴が多い。
更に北の海上には「遠路」の島々がある。


【政治や文化】
政治・文化共に現代日本と似た形態で、武の領・豊島に国会議事堂などの政府機関が集中している。
が、丹の領・常建にも「天都護府(あまのとごふ)」と呼ばれる機関が存在し、御所の守護、祭祀や術法の取り纏めをしている。

≫天都護府
天の運行を見る陰陽寮神社を統括する神祇院物の怪や異形の討伐を行う遺真府はここに属している。
内閣の大臣とは別に左大臣や右大臣が存在しており、階級的には同列。ただし、仕事柄選挙で選ばれるわけではない。
特殊な職務が多いため、存在が表に出てくる事はあまり無い。

≫文化レベル
交通・産業・教育諸々の面において現代日本とよく似ている。
エネルギーは全て電力で賄われ、発電は水力や風力、言霊によって制御されているためほぼ無尽蔵。
ただし、時折言霊が暴走する事もあるため、発電には危険が伴う。

インターネットやテレビも一応存在するが、殆どが事業所や自治体の業務用にしか使われていない。
かつて起こった「禍つ日」は、進み過ぎた機械文化の所為であると唱える学者も少なく無いため、「禍つ日」から千年以上経った今も、年寄りには機械類はあまり歓迎されていない。

「禍つ日」以降、復古運動が起こったため、服飾やデザインなどは古い物のアレンジが多い。最近は「禍つ日」近辺のデザインも受け入れられるようになり、首都・豊島を中心に流行している。
ただし、字府など一部交易のため港を開放している地域の一部地区では古いデザインを基調とした物に統一するよう定められている。

≫禍つ日(まがつひ)
かつて世界を襲ったという大災害。「護国の祝」が発動した切欠とも言われている。
文献によると、大地からの搾取による環境異変が起こった上に世界規模の戦が起こり、星そのものが破壊される寸前になっていたという。ところがその前に星全体が激震し、世界は一時殆どが水没してしまい、文明は一夜にして失われた。
その際、八島では古の力「護国の祝」が発動したため水没は免れ、今に至る。

≫護国の祝(ごこくののり)
「禍つ日」に発動した八島の古の力、と言われている。
八島全体を「歌」による特殊なステルスシールドで覆い、シールド外の人間に不可視にしてしまうほか、存在そのものを無くしてしまう。
(不可視の人間が八島を通過する場合、本来ならそこに島が「ある」ため衝突してしまうはずなのだが、目に見えているとおり通り抜けてしまう)
可視・不可視は制御出来るため、交易を許可されているニーダーラントの定期便に限定して姿を見せる仕様になっている。

人間の力ではとても生み出せないこの「謳いの力」は、八島にある三つの大社のうち二つに封じられている「忌神」を動力源としており、「神器」をもって半永久的に制御されている。
(字府・若凪の二大社が「忌神」を封じ、内尾久がその力を制御している)
「忌神」がかつて神話に語られた「神」であり、その封印の媒介として「神器」が使用されているため天都護府の管理下に置かれ、制御に関する決定権は皇命にしか無い。

≫交易、他国との関り
「禍つ日」以降、他国では文明が完全に崩壊してしまったため、「禍つ日」以前の記憶が殆ど失われてしまった。
一からやり直しをしている他国の邪魔をしてはならない。しかし八島に折角残された文明をかなぐり捨てろというのも土台無理な話である。という観点から「歴史保護法」が採択された。
そのため、出来る限りかつての歴史に準じて交易を行い、また、他国に文明も流出させないよう厳しく統制されている。
しかしこのままでは、近い未来に再び同じ過ちを繰り返すのではないか。という声も最近は増えており、大きな課題となっている。
余談だが、他国はおおよそ16世紀まで到達している。


【術法体系】
大きく分けて「言霊空術」と「」の二種類が存在する。

≫言霊空術
大気中に存在する下級精霊を操り、「土火風水空」の様々な現象を起こす。
操る為一般的には声、文字が用いられるが、中には上級精霊である「妖(あやかし)」と契約して命ずる事で下級精霊を操る方法も存在する。
機械では対応できない事に対して使われ、物の怪退治から、「霊封状」の配達まで様々である。
術法とはいえ物理的な物であるため、封じる事も容易。テロを防ぐため、政府機関など重要施設では封印されている事が多い。

≫歌
思念の力で超常現象を起こす。
「謳いの力」とも呼ばれ、神器の大社の神官になる為には習得が必須となる。霊体に対抗できる唯一の術でもあるが、その存在は明るみにされておらず、また、術者にも緘口令をしいている。
大々的に公表したり、金儲けに使った場合、神官であれば即刻処罰される。
一般人であった場合にそれは適用されないが、無闇と他言したり、私利私欲や呪い目的で「歌」を行使すると謳いの力は徐々に弱まり、最終的には消滅するという変わった特徴がある。
また「人を呪わば穴二つ」と言うように、相手の不幸を望めば謳いの力を失うばかりでなく、自らも同じ呪いを受ける事となる。
※術者が忌神や怨霊などであった場合その限りでは無いが、ここでは省略する。
存在を明るみにしていない事からか、かなり特殊な力と目されるが、素養だけは誰にでもある。


【様々な術者】

≫神官 …歌
祭祀を執り行い、「歌」を行使する事で直接怨霊を鎮め、祓い、封じる。また、忌神に唯一対抗できる術者でもある。
謳いの力を込めた一般的な護符・お守りの販売や、祈祷程度は許可されている。
受け身で相談を受けた場合も、直接手を下した事を相談者に悟られなければ解決する事も可能だが、判断としてはグレーで推奨はされない。
神器の三大社に勤める場合はかなり高レベルの「歌」が必須となるが、一般の神社に勤める場合はお守りに封じる程度の「歌」さえ会得していれば良い。

≫言霊(ことだま)師 …言霊空術
言霊を行使する者。
声に出して直接精霊に呼びかける事で発動させる「言霊使い」と、方陣やお札等文字や文様を描くことで発動させる「言の葉(ことのは)使い」、そして上級精霊である妖と契約して発動させる「妖使い」の三種類に分けられる。
遺真府に所属する者、通信関係の会社に所属する者、趣味で習得している者、と様々。

≫妖(あやかし)使い …言霊空術
「土火風水空」の妖と契約し、命じて言霊空術を発動させる。
妖とのコミュニケーション方法以外に特別な修行もいらず、造作無く最高度の術まで発動させられるが、契約している妖の属性以外の術は全く使えない。
大抵は一人につき一体の妖と契約するのが限界だが、中には複数の妖と契約する者もいる。

≫侍 …言霊空術/歌(弱)
武具に言霊空術を宿らせる事のできる剣士のこと。
言霊空術の五元素の中では操るのが難しいとされる「空(うつほ)」の精霊に好かれるため、空の術との相性がいい。また、稀に歌を宿らせる者も存在する。
主に遺真府に所属しているが、民間の警備会社に所属する者や、フリーの者もいる。

≫陰陽師 …歌(弱)
天の運行を見、奏上するのが主な役目で、占いや厄祓いも行う。
術師に分類される割にとにかく地味だが、無くてはならない物で、大社に封じられている忌神の復活など、忌神の動きを予測するのにも欠かせない。
言霊空術と似た「木火土金水」の五元素を元としている。が、術の形態としては「歌」に近い。

≫呪術師 …歌
基本的には陰陽師と同じ補助的な術法を使うが、怨霊や悪霊等でしか使えない「呪歌」を行使する。
怨霊を何らかの呪物に封じ込め、媒介とする事で「呪歌」による「呪い返し」を逸らす。そのため、幾ら人を呪おうと、悪心を持とうと、「歌」の力は無くならない。
ただし使える術は怨霊の力量と同等。強い怨霊ほど制御は難しく、怨霊の制御が出来なくなれば確実に呪い殺されるリスクもある。
怨霊を封じ、制御する為にはある程度の陰陽道の知識が必要な為、陰陽師から転じる者が多い。
しかし内容が内容な為、世間では忌み嫌われ、そのリスクから会得する者も少ない。


【人ならざるもの】

≫精霊
言霊空術の因子となるもの。
意志は無く、姿も見えないが、言霊空術の修行を積めば感知する事はできる。
言霊師が命じない限り能動的に術を発動する事は無い。が、稀に偶然が重なって自然に火を起こしたりする事もある。

≫妖(あやかし)
精霊が何らかの原因で意志を持ったもの。
術者以外にも見えるが、半透明で触れる事はできない。一体につき「土火風水空」いずれか一つの元素を元とし、複数の属性を持つ者は居ない。
突然変異で生まれた存在なので、実体を持つ人間と何らかの契約を交わしていないと留まり続ける事は難しい。その特性上、多くは友好的だが、中には悪人と手を組むなどして悪さをする者も居る。

≫物の怪
長い時を経た道具や、動物に魂が宿ったもの。
人間に友好的な者も居れば、そうでない者もいる。言霊や呪歌を行使してくるため、敵に回すと厄介。
人間を襲う者は大抵が人間に不当な扱いを受けた者であったり、呪術師によって怨念を憑依させられた者である事が多い。

≫異形
突然変異で生まれたと思しき怪物。
人語は解さず、ただ只管人を襲う。怨念が肉体を得た姿だとされているが、確証は無い。また、言霊や呪歌などは使ってこない。ただし無闇と力が強く、必ず存在する「核」を破壊しない限り何度も蘇る。
中には物の怪同様、呪術師が人為的に生み出したものも存在する。

≫まるたま
白くて丸い玉の形をした霊体。
目らしき物だけがあり、意外と表情は豊か。精霊と違って超常現象を起こしたりはしない。意志も無いが周りの「気」に感化される性質があり、悪心を持つ人間の居る所や怨念のある所では嫌そうな顔(?)をしている。
謳いの力を持つ者・老人・子どもにしか見る事ができない。また、見ようとしない限り見る事も無い。

≫怨霊
強い怨念のせいで神上がる事ができない死者の霊。
呪歌を行使し、対象を死に追いやる。しかしそうする事によって益々怨念は増大し、無関係な人間まで無差別に攻撃し始める厄介な相手。
霊体なため、物理攻撃・言霊空術は一切効かない。お守りがあれば攻撃を防ぐ事はできるが、「歌」が無ければ消滅させる事まではできない。

≫悪霊
強すぎる恨み心の所為で生まれた生霊。
悪霊を生んだ本人の意思とは無関係に動き、只管恨む相手を攻撃する。と、同時に本人の心を蝕んでいく。
怨霊と同じく神官の「歌」で消滅させる事はできるが、恨み心がある限り何度でも生まれるので、一番面倒な存在かもしれない。

≫忌神(いみがみ)
神代の人の魂。
「永日(ながひ)」と「永夜(ながよ)」の二種類があり、前者は時折目覚めては眠り、忘却する、を繰り返す事で自我を保っている。が、後者はあまりに長い歳月を忘れぬまま過ごしているため精神に異常をきたし、自我を失っている。
字府と若凪に封じられているのは後者、永夜の忌神で「護国の祝(ごこくののり)」の動力とするため眠る事を許されない。時折暴走してしまうため、神器を媒介にして動きを封じ続けている。
永日の忌神は転生を繰り返す者と、長い間封じられたままの者が居る。
存在を続けており、肉の器・姿を持つため厳密に言えば神では無い。しかしいずれにしてもその力は「神」と名づけられてしまうだけ強大で、一歩間違えれば一瞬で国を滅ぼしかねない。


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